田舎の高校生の退屈さを打破するような葛藤!青春!映画『檸檬のころ』
公開日:
青春
そのかわり野球部のエースと急接近。
一方、音楽ライターを夢見る恵(谷村美月)は、教室で音楽を聴き音楽雑誌を読みふける日々。
ひょんなことから軽音楽部の辻本(林直次郎)と意気投合、一気に辻本を意識し舞い上がる恵。しかし辻本にはすでに恋人がいて…。
レビュー・感想 ※ネタバレあり
自転車を歌いながらカッとばす姿や、異性と意気投合し舞い上がっては突き落とされ、制服をめちゃくちゃにしながら走り、涙する。泥臭く、ちょっとイタイ女子高校生。そんな恵を演じる谷村美月が本当によかったです。それだけで十分満足してしまった作品です。
全く期待していなかった映画だったのですが、田舎の高校生の退屈さを打破するような葛藤をスケール大きく演じていて本当にびっくりしましたし感動しました。
彼女の親友の文章が音楽雑誌に掲載されて、自分とのレベルの違いにも愕然としひどく落ち込んでいるところに、辻本にすでに彼女がいる事を知ってしまう恵。
私は恵を通じて、高校生のときに体験した恥ずかしさ、ときめき、そのとき抱いていた夢と壁にぶつかったときのショック、そのほとんど思い出してとても直視できませんでした、笑。
それでも彼女の演技を通じて私のイタイ女子高校生生活も悪くはなかったのかな?と救われた部分もありました。彼女の涙は美しく見えたからです。
私もそこそこ一生懸命高校生活を送っていたのかなあと思えてきました。
今でもこの『檸檬のころ』の恵に会いたくてDVDをときどき借りてきてしまいます。
一方の榮倉奈々演じる加代子のシーンはとても退屈で、セブンティーンの超人気モデルであった彼女の魅力が最後の最後まで伝わってこない。もう谷村美月の演技力で圧倒されっぱなしでとてももったいなく感じました。
ストーリーと谷村美月の演技力からして恵のエピソードを中心に映画を展開していくほうがよっぽど魅力的な映画になったと思いますが、大人の事情があってこのような構成になったのでしょう。
個人的には榮倉奈々さんは大好きなのですが、残念ながらミスキャストだったと思います。
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