ペネロペ・クルスの美しさに心奪われる..!『それでも恋するバルセロナ』
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ラブストーリー
レビュー・感想 ※ネタバレあり
時間の経過につれて狂気をおびてくる恋愛ストーリーをコミカルなナレーションで客観的に観る事が出来てとても楽しい時間を過ごす事ができました。
クラシカルなかすれたハスキーボイスなセクシー姉ちゃんというイメージの強いスカーレット・ヨハンソンがいわゆる日本で言うサブカル的にミーハーではあるがそれなりにとても賢い女子クリスティーナを好演。
一時は画家の彼氏と美しく狂気をはらんだ女性との共同生活に「自分は特別な人間だ」と舞い上がるもののふと冷静になり、帰国すると決意したくだりの彼女のまなざしがとても聡明で美しかったです。
あくまで客観視が重要な映画ではありますが、クリスティーナのアーティスティックな日常のシーンが長く続くと、ヴィッキーの堅実で社会的なステイタス重視な価値観と恋愛観がかなり陳腐に感じてしまうし不思議。
言い訳ばかりをしていて欲望を振り切れないヴィッキー。
でも客観的にみたらクリスティーナの恋愛観に嫌悪感をもちつつ、結局は愛に溺れかけてしまう姿はちょっと惨めにも感じました。この映画で結局(あくまで外傷的ですが)大きな痛手を負うのは堅実に生きたいと願っていたヴィッキーでした。学生時代は多少遊んで、ちょっと失敗はしたほうがいいのかもしれませんね…。。
それにしても、才能にあふれ美しいマリア・エレーナを演じるペネロペ・クルスの美しさにはため息が出ます。トキメキ要素をほどんど感じないシニカルな本作で、彼女の美しさには本当に心奪われます。自分が美しいこと、才能もあることを自覚して物怖じを知らず、本能に忠実に生きる まさにいとおしいキャラクターです。…でも暴力や人に向けて銃の発砲はいけません、笑。
音楽もすばらしいです。キュートな女性ヴォーカルの「バルセロ〜ナ〜」という歌声が印象的な曲はGiulia y los Tellarini(ジウリア・イ・ロス・テラリーニ)
というバンドの『Barcelona』という曲だそうです。
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